(C)2010「悪人」製作委員会
「これほどまでに切ない映画があっただろうか。 繊細な心理描写、深みのある佐賀の情景。 この作品に出会えた喜びを多くの人と共有したい。」
佐賀県知事 古川 康
[主なロケ地] ●佐賀市 JR佐賀駅、佐賀市営駐輪場、FUTATA西部バイパス店 ほか
●唐津市 呼子漁港、いか本家
●白石町 一般アパート
[佐賀ロケ期間] 2009.11.22~12.24
[2010] 配給:東宝
[公式ホームページ] http://www.akunin.jp/
[イントロダクション] 芥川賞作家・吉田修一の最高傑作「悪人」が待望の映画化。 吉田自ら"代表作"と語る本作は、発売と同時に各メディアの絶賛と大きな話題をよび、第61回毎日出版文化賞、第34回大佛次郎賞をダブル受賞しベストセラーとなった。
ひとつの殺人事件。殺した男と愛した女。引き裂かれた家族。 さまざまな視点から事件の真相が明らかになるにつれ、読者はある疑問にたどりつく。
「いったい誰が本当の"悪人"なのか」と。
悪意にまみれたこの現代の中で、ひとは何にすがって生きれば良いのか。この究極のヒューマンドラマに胸を打たれた日本を代表する10人の映画監督が映画化を熱望し、20社以上に亘る映画化権争奪戦となった。そして本作を監督するのは『フラガール』で日本アカデミー賞を始め、各賞を総ナメにした李相日。人間の善悪を深くえぐる演出で豪華キャストの魅力を最大限引き出している。 また、原作者である吉田修一自身が、李監督と共に初めて手掛けた映画脚本は、重厚な原作の世界を映画的な魅力に昇華させることに成功した。音楽には、巨匠・久石譲が参加。数多くの宮崎駿作品、北野武作品を手がけ、『おくりびと』の大ヒットも記憶に新しい世界的な作曲家による、奥深く切ない音楽が映画にさらなる深い感動を加味する。 『悪人』に呼び寄せられた至高の才能たちが、映画史に残る感動のヒューマンドラマを誕生させた。
[ストーリー] 土木作業員の清水祐一(妻夫木聡)は、長崎の外れのさびれた漁村で生まれ育ち、恋人も友人もなく、祖父母の面倒をみながら暮らしていた。 車だけが趣味で、何が楽しくて生きているのかわからない青年。 佐賀の紳士服量販店に勤める馬込光代(深津絵里)は、妹と2人で暮らすアパートと職場の往復だけの退屈な毎日を送っていた。
「本気で誰かに出会いたかった…」
孤独な魂を抱えた2人は偶然出会い、刹那的な愛にその身を焦がす。 しかし、祐一はたったひとつ光代に話していない秘密があった。 彼は、連日ニュースを賑わせていた殺人事件の犯人だったー。 「もっと早く出会っていれば良かった…」 そんな祐一の自首を止めたのは光代だった。 殺人犯との許されぬ愛…。 生まれて初めて人を愛する喜びに満たされる光代は、祐一と共に絶望的な逃避行へと向かう。 やがて地の果てとも思える灯台に逃げ込んだ二人は幸せなひとときを迎えるが、その逃避行が生んだ波紋は被害者の家族、加害者の家族の人生をも飲み込んでいく。 なぜ祐一は人を殺したのか? なぜ光代は殺人者を愛したのか? 引き裂かれた家族の運命はどうなるのか? 絶望のどん底に突き落とされた人間たちが、善悪の葛藤のなかでもがき、 そしてその先にひとつの謎が生まれる。 いったい誰が本当の"悪人"なのか? その答えが明かされたとき、物語は、衝撃と感動のクライマックスを迎えるー。
[キャスト] 妻夫木聡、深津絵里 岡田将生、満島ひかり 樹木希林、柄本明 ほか
[スタッフ] 監督:李相日 脚本:吉田修一、李相日 撮影:笠松則通 音楽:久石譲
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