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「次郎物語」の作者として知られる下村湖人の生家です。蓮池鍋島藩(ハスイケナベシマハン)の勘定方をしていた湖人の祖父が、明治初期に藩邸にあった建物を譲り受け、現在地に移設、増築したと伝えられており、湖人はこの家で10年ほど幼少期を過ごしました。
 この生家は明治時代初期の建造物として、また次郎物語第1部の舞台として非常に貴重なものです。毎年10月3日に行なわれる湖人生誕祭や、小中学生の交流の場として活かし残していくとともに下村湖人の業績をたたえ、また精神文化の拠点となる重要な文化財として大切に守られています。
 自伝的小説である「次郎物語」には、現在の間取りや庭の様子も描写され、湖人の幼少期の暮らしぶりがうかがえます。

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