明星桜は、伊万里市東山代町浦川内の観音堂境内にあります。根回り付近は石垣で囲まれ、根回り5m、樹高13m、枝張り東西約20メートル・南北15mの巨木です。地面直上から幹回り2mの主幹4本が分岐し、一部空洞が見られますが、3月末~4月初めに新葉とともに薄紅色の花が咲きます。環境省の「巨樹・巨木調査」において、サクラの部の「幹回り日本一」に認定されています。(幹回り11.4m) 県内のサクラの中では代表的な古木で、品種は、一重サクラです。従来、ヤマザクラ系と考えられていましたが、最近の調査によると、エドヒガン系との説が有力になってきています。 由来としては、今から900年ほど前、松浦2代党祖の源直公の臣浦内淡路守(うらうちあわじのかみ)が、東山代町脇野地区を開拓した際、望郷の念にかられ京都の壬生(みぶ)からサクラを持ち帰り同地に植えたとの伝承があります。開花期に、夜間、同樹の下で火を焚いて眺めると、花びらが火に映え、明星の趣きがあるところから、明星桜と名付けられたといわれています。
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